酒と泪と男とマンガ (アジフライ)

37号 新人賞を3作ほど

今年は新人が豊作。とりあえず今回はこの三作を紹介。

まずは「子ひつじは迷わない」。日常系ミステリとでもいうのでしょうか、生徒会に属する主人公たちが生徒の悩みを解決という某ジャンプコミックのようといったら身も蓋もないがそんな感じ。違いは謎解きが、人間関係が煩わしいという理由で、生徒会室の隣の人気のない資料室に巣食っているヒロインだというところ。文章も上手いし、キャラもあまり強くないので一般文芸でもいけそうだが、問題が一つ。なぜ、表紙を萌え系?微エロ系?な構図にしたのか?絵師さんは物語にあってるし、これでシンプルにまとめるか逆にポップにするかしたらもっと売れると思う。表紙で損するタイプなので拒否感を覚える人も一度手にとって欲しい、そんな作品。

次は「丘ルトロジック」。スニーカー史上最凶という謳い文句は伊達じゃない。スニーカーといえば「ラグナロク」などのダークファンタジーものは結構あるが、学園ものでとなると珍しいかと。登場人物が皆、どこかしら壊れていて、特に終盤にかけての主人公にはゾクゾクしました。かといって、暗い話ばかりという訳ではない。ちゃんと笑えるシーンもあり、その辺の配分が絶妙。次巻も期待できそうです。

最後は「変態王子と笑わない猫」。これはもう肩の力を抜いて読める作品。とある理由で建前を失った主人公。彼の本音駄々漏れの変態トークは、爆笑ものです。そしてラ最後にはひどい裏切りが・・・え、まさかそこまで!って感じです。ラストを読み間違えた作品は久しぶりです。

さて、今回は珍しくガッツリ作品紹介をしてしまったんで、最後にちょっとだけ。この前、西荻のベコカフェで飲んだラムがすげー美味かった。(なんて名前かは忘れた)後はライムとオリーブがあれば延々と飲み続けれる。我ながら安上がりだね。

子ひつじは迷わない  走るひつじが1ぴき (角川スニーカー文庫)
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丘ルトロジック  沈丁花桜のカンタータ (角川スニーカー文庫)
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変態王子と笑わない猫。 (MF文庫J)
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36号 キン肉マン2世がすごいことになってる

私は自称ルーエのラーメン王。今まで吉祥寺一美味いラーメンは「メンゾウ」の牛スジ麺しょうゆ味だと思っていたのだが、この夏、その牙城を崩す麺に出くわした。それは「ゲツメン」の濃厚鶏塩ラーメン。やばいね。久しぶりに衝撃が走った。とはいっても、ラーメン好きの間では有名な店だったらしいのだが、おくらばせながら、私もついに食べることができました。

ナンプラーベースのコラーゲンたっぷり濃厚な鶏がらスープに、ドンっとのったトリモモが一本。味が良くしみていて、その上、箸で割けるほどやわらかい。木耳、パクチー、たっぷりの唐辛子とラーメンらしくないエスニックな素材が添えられ、個性を出しています。別皿で出てくるレモンで、味を調整できるのもうれしいですね。細い直麺がとろっとろなスープに絡み、もーう最高です。そのままスープを飲み干してしまいたいところだが、残ったスープに鶏飯セット(ご飯、青ネギ、岩のり、ゴマ、沢庵)をいれ、おじや風にして食べるのがおススメ。これがまた美味い。後はシン・ハーでもあったら最高なんですけど、どうやら置いてないみたいですね。残念。この店は毎週月曜にしか開いていなくて、他の曜日も昼と夜では別なラーメン屋と、1度で3度おいしい、変わったスタイルの店です。他の曜日のもおいしいのですが、ぜひ、月曜日に行ってみてください。自信を持っておススメできます。

で、らーめんといえばラーメンマン、そうそうキン肉マンU世がすごいことになってるね。過去にタイムスリップして、タッグトーナメントに乱入し、過去、未来、コンビすらもも入り乱れての対戦。加えて未来のウォーズマン、ネプチューンマンや、当時まだ発見されていないマンモスマンなんかも登場、挙句、フェニックスらしい影も・・・いったいどう収拾つけるのやら・・・楽しみですね!

34号 ラー油とファイブスターとジャン

暑いんだか寒いんだか分からん五月半ば、いきなりラー油にはまった。ミーハー感はあるが、旨いものはしょうがない。が、どこ行っても売ってない。おかしい。どれだけ売れてんだよ。レア感を出すためにわざと少量しか作ってないんじゃないかと邪推してしまう。と思ってたら、TVでラー油を探す企画をしていて、桃屋の工場の近くでは比較的手に入り易いらしいと言っていた。工場は春日部か遠いな。行くのはいいが、行って無かったら凹むだろうな。かなり。大体、ラー油に具を入れただけなのに生産が追いつかないってどういうこと?不思議だ。簡単そうなのに・・・んんん、作ってみるか。

1、サラダ油大匙1入れたフライパンにニンニク2欠片(みじん切り)、玉ねぎ1/4(みじん切り)をいれ弱火で狐色になるまで炒める。

2、粉唐辛子、干しえび(みじん切り)、白ゴマを耐熱容器にいれ、大さじ1杯のごま油と混ぜておく。

3、中華鍋にごま油、ニンニク1欠片(スライス)、しょうが三枚くらい(スライス)、ネギの青い部分を適当に切って入れる。鍋から白い煙が出始め、ネギが狐色になったら、具を引き上げる。

4、2の耐熱容器に3のごま油を注ぎ、1のニンニク、玉ねぎを加え、さらにナッツを砕いて入れる。

5、コチュジャン、しょうゆ、砂糖(お好み)で味を整え完成。冷めたらビン等にいれ、辛さがほしい場合は、ここで鷹の爪を2,3本入れておきます。

よし、食うか。最近お気に入りのサッポロファイブスターをあけ、一人で乾杯。んー濃い。スタウトほど苦味が強くないが、程よいコクが堪らん!さて、ラー油ラー油と。ん、多少油っこいがいける!でも桃ラーの方がうまいな。ま、初めてで、これだけ作れれば十分か。確か冷蔵庫に豆腐が入ってたな、かけて食ってみるか。んまい。こりゃいける。

そういえば、「鉄鍋のジャン」でラー油対決してたな。あれが食べるラー油の走りか?いや確かあれは飲めるラー油だっけかな?あのマンガも結構めちゃくちゃだったなあ。主人公・秋山ジャンは、無茶で非道な事を行う悪役っぽい主人公。常に審査員や観客から蛇蝎の如く嫌われてブーイングを受けているという、中華料理人です。マジックマッシュルームみたいなキノコで審査員を病院送りにしたり、対戦相手を平気で貶めるような行動を取ったり、蛆虫で肉をやわらかくして食わせたりと、毎回何かしらやらかしてた気がします。

でもジャンの作る料理は非常に美味そうで、実際、高評価されるのですが、性格が災いして、いい線までいくのに大体負けてしまいます。そんなジャンの作った飲めるラー油は、辛さより旨味が強い韓国産の唐辛子を2種類と桂花陳酒という金木犀のお酒を使うことがポイントらしい。そうか。唐辛子からして、種類が違うんか。というか唐辛子にそんなに種類があることすら知らなかった。今度試してみますかね。ちなみに「文庫版鉄鍋のジャンの10巻」巻末にこのラー油の作り方が載っています。気になる方は読んでみては?

鉄鍋のジャン (1) (MF文庫)
西条 真二 おやま けいこ
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